一スピリチュアリストの声

10年前からスピリチュアリズムを学んでいます。まだ学びの途中でありますが、これまでに学んだこと、経験をふまえて綴ってまいります。                                                                                    

霊的生活とこの世の生活

令和5年、新年おめでとうございます。今回は「霊的生活とこの世の生活」について考えてまいります。

 スピリチュアリズムに基づく「心霊現象」、「霊界通信」によって私達は霊界の存在を理解し受け入れています。私達は真の意味で死んでも死なないのであって、霊界こそが本来の生活の場であり、この地上世界はほんの一時学びのために訪れているのです。霊的成長の基盤を作る為であります。
霊界がメインで地上世界はサブ
「霊界がメインで地上世界はサブ」なのです。これを説明する文章をスピリチュアリズム普及会ー思想「Ⅲ」『シルバーバーチの霊訓』の画期的な『二世界関係論』から抜粋して再度理解を深めたいと思います。
少し長くなりますが以下に引用します。
  地上人が霊的成長をなすためには、霊的真理を実践して地上人生を「霊優位」なものにしていかなければなりません。霊的真理の実践とは、全ての思考と行動を「霊優位(霊中心)」にすることです。それは地上世界のあらゆる物事を霊的観点から眺めることすなわち「地上世界を霊界の下に位置づけして地上人生を歩む」ということを意味します。霊的真理の実践に人生の軸足が移ることによって、地上人の意識は自動的に霊中心になっていきます。地上という物質世界にいながら、意識は常に「霊優位(霊中心)」ならざるを得なくなります。こうして霊界が地上界よりも、全ての点で優位に立つことになります。霊的真理を実践し、霊的成長を目指して歩むことによって必然的に「霊界がメインで地上界はサブ」と言う関係論が実際に成立することになるのです。

霊的真理の正しい理解の為に
 私達の住むこの地球は多くの悲劇によって覆われています。
①戦争・紛争 ②貧困・飢餓 ③間違った宗教による霊的牢獄化 
④精神の堕落・退廃 ⑤動物虐待・環境破壊 ⑥霊界下層の地獄化
これ以外にも私達は日常的にさまざまな苦しみ・困難を体験しています。何のためにこの世に生まれて来たのかが解らない、生きる目的が解らない、仕事がうまくゆかない、いつも病気をしている、家庭問題が絶えない、等々。
 スピリチュアリズムにより、これらの解決法は既に知らされています。あとはただ実践すれば良いのです。「霊的真理の正しい理解」、「正しく実践する」と言うことです。実は残念なことに、この「霊的真理の正しい理解」、「正しく実践する」ということが本当に為されている人はとても少ないらしいのです。
 実践するということはその人の価値観、人生観、幸福観などによって左右されます。どんな事に価値を置くのか、幸福とは如何なる状態を描いているのかなどです。もしその人が描いている価値観、幸福感が霊的真理の示すものとづれているとしたら、それは即ち「霊的真理の正しい理解」をしていないことになります。「価値観」を正さねばなりません。これは絶対に避けてはならないことです。
 その人の価値観というものは親の教えや、長年の地上生活によって築かれ、骨身にしみこんでいますから改めることはとても困難です。ですが学び、そこを乗り越えることこそが試練なのです。霊的成長はこうした試練を幾つも乗り越えてなされてゆくものだからです。地上に誕生した意味はそういう事になります。人生は苦労を避けてはならないのです。どんなに困難で苦労に感じてもです。どこかに励まし支えてくれる人は居るはずです。この地上でだけではなく、霊界には私達一人ひとりに守護霊がついて居ます。きっと支え援助してくださいます。自分の一つ一つの言葉が、行動が霊的真理に一致するか否か、これを問う毎日となってゆくことでしょう。これが即ち、霊的観点で物事を観る、霊的人生ということになります。例えば隣人に優しくできたであろうか、贅沢な生活はどうでしょうか、肉食はどうでしょうか・・・。人間関係はどうでしょうか・・・。

人間の感情とは 
次に人間の感情について調べてみます。

                              信頼     怒り    

                 期待                   驚き         

    嫌悪               恐れ

       喜び  悲しみ

     (プルチックの感情の輪を示す) 
 人間は“感情の動物“と言われていますが、ここにプルチックの唱える感情の輪を挙げてみました。感情は大きく分けてこの八つに分類されるとしていますが、それに関連する様々な感情があり、喜んだり、悲しんだり、ときには怒りに支配されてしまうこともありましょう。 
 脳科学では感情は何処から来るのかの答えとして、大脳の皮質系、および辺縁系が刺激を受けることで生じるとしています。しかし、実際の所はっきりとした定説はないようです。感情は人間だけでなく、動物にも存在します。ペットを観察している人ならすぐにそれが解ります。彼らは素直に感情を表します。このように感情は動物にとってなくてはならない要素なのだと思います。

感情をコントロールする
 感情そのものは良くも悪くもありません。 良い感情が起こったならそれはさらに広げると良いですし、悪感情が生じたとしたら、これまでの生き方によりあなたがそう反応したということです。ここで例を挙げて考えてみましょう。ある会社で新人の仕事が遅いので、上司のあなたはつい怒鳴ってしまいました。その時の感情は“怒り“です。どうして怒りの感情が生じたのか・・・、それは新人とはまだ一人前の仕事が出来ない存在である、という認識が欠けている事からです。認識を改めなければなりません。悪感情をコントロールするということは自分の至らなさを認識することから始まります。”新人”とは如何なる存在か、人間とは・・・、相手を尊重するとは・・。無知のままではダメということです。これは日常的なノウハウを説いているだけではなく、「霊的真理」、「霊的知識」そのものでもあるのです。
 更に、スピリチュアリズム普及会ー思想「Ⅲ」スピリチュアリリズムへの敵対者との戦いから引用します。
 霊性レベルによって「魂の窓」の開放状態が決まります。霊性レベルが高くて、「魂の窓」が大きく開いている人は、多くの霊的エネルギーを取り入れることが出来、感情の部分にまでコントロールが及ぶようになります。反対に霊性が未熟で「魂の窓」があまり開いていない人の場合には、霊的エネルギーを少ししか取り入れることが出来ないために肉体的感情に支配されるようになり、霊的世界に対する実感をもてなくなるのです。(中略)不安や恐れというマイナスの感情は、その人間の「霊性レベル」を示すバロメーターと言えます。どのような悩みや不安を抱えているかによって、本人の霊性レベルが知られるようになっています。悩みや不安の念は、その人の価値観や考え方を端的に示しています。(中略)たとえ真理を受け入れた人間であっても、一定のレベルに達していない限り、実感を持って真理を理解することは出来ないのです。“知”ではわかっていても、“情”では納得できないという状態に陥ってしまいます。

 ここにも「価値観」という言葉が出てきます。その人の価値観によって外的事象に如何様にも反応するからです。結局は「霊的真理の正しい理解」というところに行きつきます。真理によって自分自身を作り変える、「魂の新生」と言うことになるのです。
 この世の生活は如何にあるべきか?の問への答えは、即ち霊的生活であること。これに尽きるのです。今回の記事の多くをスピリチュアリズム普及会ホームページから引用させていただきました。毎日が訓練であり修行です。学びの日々です。これらを深く心に刻み、新しい年を希望の内に共に歩んでまいりましょう。